第152章

ヘンリーの思いがけない問いかけが、私たちのあいだの空気に重く漂っていた。

「僕のもとへ戻ってきてくれるか?」

その言葉が、彼の頭を膝に抱えたままの私の心に何度も反響していた。彼は心臓の発作からまだ完全には立ち直っていない。

薬が効きはじめてはいたものの、顔色はまだ青白いままだった。胸の内には、心配と苛立ちが入り混じった妙な感情が渦巻いていた。たとえ相手がヘンリーであっても、苦しんでいる人間を見捨てることなど、医療を学んだ私にはできない。

「休まないとだめよ」私は務めて事務的な口調で言い、そっと離れようとした。「薬が効くまで、少し時間が必要なの」

彼は私の手を握る力を強めた。「ソフィア...

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